音の世界、耳障りも意識ひとつ。 〜 受けとる音 〜
内田輝さん(音楽家)と鶴田真由さん(女優)、
塚田有一さん(華道家)の世界に浸ってきました。
「音を聴かないでください。受けとってください。」と、内田さんが冒頭でおっしゃいます。
音を受けとる...
カラダで受けとる感覚は慣れ親しんでいるものの、
そうおっしゃった演奏家の方は初めてでした。
折しもこの日は選挙前日の夜、この繊細な世界の外では
「最後までがんばります!」
「応援ありがとうございます!」
「よろしくお願いしまーす!!」と名前の連呼。
そんな外の音も楽しみましょうよ♪ と、音の聴き方として内田さんが伝授してくださったのが ″受けとる音” です。
「聴こうとすると、思考がはたらいてしまいます。純粋に音を受けとってください。」
型にはめずにということか。
“嫌な音”というラベルをはがして、単なる音として受けとってみましょうと。
そしてはじまったクラヴィコードの演奏にのって、語りべの鶴田真由さんの声が、胸の上部あたりに届きはじめます。(わたしは耳ではなく、鎖骨あたりで受けとっていたようです)
そこからカラダ全体に響きはじめ、同時に鳥肌が立ち、耳障りに感じた選挙カーの音も副音となり、全体が混ざりあって、その内に意識する音ではまったくなくなりました。
鶴田真由さんの迫力満点の声に、40名ほどのこじんまりした部屋の空気も一変、その音の海に深く沈んでしまいそうな苦しさは、どうやら呼吸を忘れてしまっていたようです。
おわってみれば、受けとった音すべてを味わい感じた極上至福の時間でした。うるさい選挙カーというくくりの存在はどこへやらです。
耳障りも意識ひとつでこんなに変わるのですね。
思考から外れた自分の世界は、思うよりずっと広く、深いものです。
わたしたち、自分の声は「骨伝導」(+耳)で伝わってきます。どんなささやくような小さな声でも、骨の振動を通してキャッチします。
(だから、おせんべいの音はバリバリ怖い!)
外の音は鼓膜をとおして聞こえています。
(なので、おせんべいの音はパリパリ優しい♪)
だから耳からでなく、1番とがってる鎖骨で受けとったのでしょうか 笑
音の世界もだいぶ奥が深そうです。
今度はお腹で受けとってみようかな。
すみ
*5/14、ミホ ミュージアムでお二人のイベントが催されるそうです。天高の空間で響くサックス音、受けとったらどんな感覚が生まれるのでしょうか... 想像するだけでしびれます。行きたいな〜
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